祈願
スーパーあすりーとに過酷な現実。
胸が痛むと同時に、思い出した。
職場の健康診断で引っ掛かり、精密検査。
机にあった紙切れに、1~5の数字を書き、4を丸で囲む。
1~3が良性腫瘍。5は進行性ガン。と、検査結果を伝えられ、
顔から血の気が失せた。
貴方の場合は早期発見だから、それに、今日日胃がんでは死なない。
と、主治医が慰めた。
経過観察で、組織検査と血液検査を1回/3か月。
とりあえず、今日は採血をして帰ってください。と言われる。
廊下を歩き、ドアをノックすると、
看護婦が、貧血の検査ですね。と、招き入れた。
胃カメラの技師に、ウマ下手があることを幾度も経験した或る日、
天六の処置室に、中の島の主治医が顔をのぞかせる。
驚いて問うと、近くにきたので立ち寄った。それに、心配だから。
と、答えた。
今日は、僕が・・・ で、技師2人は、それではよろしく。
と、言い残し退室。
これは、どうだった??、と、つぶやきながらカメラ操作。
ノドからの出血には、何でそんなに緊張をする。と、しかられた。
のが、30代半ば。
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この病は、個人差はありますが、あと5年から10年の単位です。
やがて、倦怠感が増し、気力がなくなり・・・
そんなに永いのですか?の質問に、
それより早く進行した場合が、白血病と診断されます。
ご高齢だし、遺伝子のことなので、治療方法はありません。
あっけらかんと若いジョイが、骨髄検査の結果を告げたのは、おととしの夏。
いまさら、惜しくはないが、ノドに小骨の心境。
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オリンピックも記録も、どうでもよい、
十代の彼女には、できうる限りの治療と、幸運を祈る。