富貴は勤労にあり
梅雨開けが宣言された翌日の月曜日のお昼前、いつものように天王寺へ、
乗換えた谷町線の車両では老人が外出を控えているのか?空き席が目立つ。
ポッケから文庫本を取り出すが、前席の白いワンピースの膝頭が気になる。このパーツの表現が現在の課題と暫し時を忘れる。
アベ地下のエスカレータで、偶然に先の膝頭の裏側を10段ほど下から観察する幸運に恵まれる・・・。
煙草に火をつけ、女性の夏服の事などを考察していると、白いワンピースはすでに20m程先の交番を左折して美術館方向へ、夏の日差しを受けてワンピースも眩しく輝いている。
更に離されたと足元を意識する間に、50m程前方のホテル付近でワンピースが消えてしまった。
子供だった筈?とホテルに近づくと、ホテルの玄関から子供がスマホ?を耳にあてて出てきた。
画面確認の為の日陰利用だったと一安心。
それにしても、知らぬが仏と可笑しさをこらえていると白いワンピースは道路を右折し、別の入り口に吸い込まれてしまった。
思わず振り返ると、ホテル前のブロンズ像が本に目を落とし、見て見ぬふり?・・・
近くにポリBOXもあるが大丈夫か?、・・・。
ブロンズ像が隣国のおねだり外交の言いがかりの像とダブって、
いろんな懸案事項も、どこかに吸い込まれては巡ってくる・・・
綺麗事で済まさずに現実をみつめなくては・・・
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しかし、忙しい月曜日だった。